美容業の法人化

個人事業と会社のどちらで開業するか

個人事業としてスタートするか、会社としてスタートするか悩まれる方は多いと思います。そこで、一般的に考えられる違いを下記にまとめてみました。

個人事業 会社
設立費用 0円 約24万円
設立手続 簡単 複雑
対外的信用力 法人に比べて落ちるが理美容業の場合さほど影響ないことが多い 信用力あり
赤字の繰越期間 3年 10年
事業年度 1/1~12/31のみ 自由に決算月を決められる
経営者の給与 経費にならない。売上から経費を引いた残りが給与となる。 経費になる。役員報酬を設定し、会社の売上から経費を引いた残りは会社の利益になる。
交際費の経費算入 上限なし 年800万円まで
社会保険※ 任意加入 社長1人から強制加入

※美容業の場合、個人事業であれば従業員5人以上でも強制加入にはならない

個人事業からのスタートがオススメ!

特別な事情がない限り、弊社では個人事業からのスタートをオススメしています。

理由として、まずは社会保険の負担が挙げられます。法人でスタートすると役員1人から社会保険が強制加入となります。
そうすると、役員報酬・従業員給与の合計金額に対して15%程度が会社負担になりますので、
その負担は大きいです(例えば社長の役員報酬500万円、従業員給与300万円の場合では120万円ほどの会社負担となり、利益減となります)。
これに対して、個人事業の場合は何人雇用しても任意加入なので、通常は社会保険に加入せず社会保険料の負担がありません。
創業当初の売上が少ない時期にこの社会保険の負担は想像以上に大きいものになります。
ただし、良い人材を集めるために最初から社会保険に加入したいなど、戦略として社会保険加入を選択するのはアリだと思います。

また、消費税に関して、個人事業からスタートするほうが消費税の納付が免除される期間を長くとれることが多いです。
こちらのメリットも数百万円単位になることがありますので慎重に検討したい論点です。

このように、個人と法人では利益にも大きく影響してきますので、専門家に相談のうえ、お客様一人一人の状況に応じて判断すべきだと思います。
一般的には、個人事業からスタートし、利益が上がってきて消費税が課税される段階で法人成りを検討されるケースが多いです。

美容業の法人化については、弊社までお気軽にお問い合わせください。