【サロン向け】年内に検討したい節税対策【令和7年】

さて、今年も残りわずかとなってきました。
そこで確定申告を迎える前に、利益が出ている個人事業主の皆さまに年内に検討したい節税対策や、それに係る注意点をいくつかお伝えいたします。

節税対策① 少額減価償却資産の購入

1個あたりの購入金額が10万円以上30万円未満のもの(これを少額減価償却資産といいます)は、購入した年度において全額を経費にすることができます(10万円未満のものも別途規定にて全額経費OKです)。

経費が増えると、利益が減り、所得税や住民税や事業税などの納税額を少なくすることができます。

例えばパソコンの買い替え、お客様待ち合い用のソファの購入等、検討してみてはいかがでしょうか。
細かい適用要件等は、弊社美容室サイトのブログをご覧ください。
https://sapporo-beauty.com/2017/08/04/shougaku/

節税対策② 修繕費

お店で使用されている美容機械や内装に、修理が必要なものはございませんか?
利益が見込めそうであれば、そのような修理は年内に済ませ修理代を事業の経費にすれば節税につながります。

ただし、経費として計上するには、その物の価値を高めるような修理は「修繕費」とは認められないので、全額今年の経費にはなりません。

あくまでも原状回復(壊れているものを直して元通りの状態にするイメージ)の修理を行ってください。
今すぐ修理が必要なわけでもないこともあると思いますが、メンテナンス費用(維持管理費用)も経費計上することができます。(おおむね3年に1回行われるメンテナンス)

シャンプー台や美容機械を永く使い続けるためにも、利益が見込まれる年に節税も兼ねることができれば一石二鳥ですので、是非ご検討ください。

節税対策③ 従業員へ賞与を支給

従業員への賞与も経費として計上することができます。
ただし賞与の支給に関しても条件があり、今年の経費として計上するためには、年内に賞与を支給してください。

注意点としては、たしかに節税対策ではありますが、年末までに従業員へ賞与を支給するための現預金が必要です。

例えば、賞与:100万円で、税率が30%だと仮定した場合、100万円×30%=30万円の税金が安くなったということになり、節税になります。
ただ、実際に手元の現預金は100万円減っているので、賞与を支給しない場合と比べると、70万円少なくなる計算になります。

しかし、賞与は従業員のモチベーションをあげ、経営全体の視点から見てもプラスになるのではないかと思いますので、こちらもご検討いただきたいと思います。

節税対策④ 倒産防止共済に加入

倒産防止共済とは、取引業者の倒産等によって売掛金が入金されない等、連鎖的に倒産・経営難にならないようにする共済制度です。
取引業者が倒産したことが確認できた場合、倒産防止共済から無担保・無保証人ですぐに受けることができます。

理美容業でお客様に掛けで売り上げることはあまりありませんが、この掛金は月額5,000円から20万円までの範囲(5,000円単位)で自由に選択でき、年払いで年内に240万円払えば、その全額が今年の必要経費にできますので、節税を図ることができます。

もちろん解約した場合は解約手当金を受け取ることができまして、加入時から40か月以上経過している場合は掛金の全額が戻ります。

ただし、この解約手当金は収入(売上)扱いになり税金がかかりますので、課税の繰り延べ(今払う税金は少なくなるが後で払うこと)に過ぎません。
しかし、大きな修繕を行うタイミングで解約手当金を受け取るなど、工夫次第でうまく節税できますので積極的に検討されるとよろしいかと思います。

[独立行政法人 中小企業基盤整備機構 経営セーフティ共済]
http://www.smrj.go.jp/kyosai/tkyosai/index.html

節税対策⑤ 小規模企業共済に加入

「小規模企業共済」というのは簡単に言うと、個人事業主のための「退職金の積立」です。

毎月掛金を支払うことにより、事業をやめた際に積立金が返ってくる共済制度です。
そして掛金として支払った額の全額(月1,000円~70,000円:年間84万円)が、所得控除の対象となりますので、税負担を軽減させることが出来ます。

加入検討される際は、締切にご注意を!今年の所得控除の対象にするには、年内に申込・振込をしていなければなりません。

小規模企業共済は加入前にさかのぼって掛けることはできませんが、掛金を前納することは可能です。
ですので、12月に加入して前納をする場合、12月から翌年11月分までを年払いで前納することができるので、今からでも最大84万円(月70,000円×12か月)の所得控除を受けることができます。

ただし、基本的には個人事業を廃業した場合や65歳になった場合など、お金が戻ってくるタイミングはかなり先になりますので、 資金の自由度からすると上記④の倒産防止共済のほうが経営面では安心といえるかもしれません。

[独立行政法人 中小企業基盤整備機構 小規模企業共済]
http://www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/index.html

節税対策⑥ ふるさと納税でお得に

お得情報として「ふるさと納税」があります。

ふるさと納税とは

「納税」という言葉がついていますが、実際には都道府県・市区町村への「寄附」です。
応援したい自治体に寄附(ふるさと納税)を行った場合に、寄附額のうち2,000円を越える部分について、
所得税と住民税から原則として全額が控除される制度です。※一定の上限はあります

応援したい自治体とありますが、実態は返礼品目的の寄付となっています。

寄付限度額に注意

個人の収入金額・所得金額によってふるさと納税により税金が控除される限度額が変わってきます。この限度額を超えて寄付してしまうと、その分は税金控除されませんので、ご注意ください。
個人で事業所得のある方など年末までに所得が確定しない場合は、余裕を持った寄付額にされてください。

👇ふるさと納税限度額の目安はこちら👇
https://furusato.asahi.co.jp/howto/other/post-954/(参考:ふるラボ)

※各ふるさと納税ポータルサイトでもシミュレーションができるページがあります。
※ふるさと納税限度額の計算を弊社で行う場合は、今年度の利益・納税予測シミュレーションが必要になる為、
 そのシミュレーションと合わせて4万円(税別)で承っております。

控除を受けるために

原則として、ふるさと納税を行った翌年に確定申告を行う必要があります。
送付されてくる控除証明書を必ず保管しておきましょう。

今年の利益予測をつけましょう

節税を考える前に、まずは今年どのくらいの所得がでるのかを予測してみましょう。
毎月お送りしている「残高試算表(年間推移)」を参考にしていただき、今年の利益が出ている場合は上記の節税対策を参考にしてください。

注意!年内に急いで支払っても例えば次のものは経費になりません!

●シャンプーやカラー材等の大量仕入
12月31日時点で棚卸を計上し、在庫分は来年の経費として計算しなければならないため、年末にたくさん仕入れをしても今年の経費にはなりません。
※12月31日時点で商品ごとの在庫の個数を数えて、在庫記録をお願いいたします。

●年内に購入手続きや支払いをしても、年明けに納品になるもの
よくあるのがパソコンや家具です。せっかく少額減価償却資産として経費計上できるものであっても、年明けに納品になるものは年内の経費として認められません。あくまで年内に受け取って事業に使い始めたものが経費になります。

●スイカやサピカなどのチャージ
こちらも年内にチャージしたところで、原則使用しないと経費にすることはできません。したがって、年末に駆け込みで5万円などのチャージをしても経費には認められませんのでご注意ください。

いかがでしたでしょうか?
まずは、購入しようと思っていた備品などの資産を購入したり、修理しようと思っていたものを年内に直すなどの基本的なことから始めてみてください。
税金を払いたくないからと不必要な出費をするのは本末転倒となってしまいますのでご注意ください。

わかりにくい点やご質問等ありましたら、弊社担当者までご連絡くださいませ!