個人事業主の皆さんも老後の資金について考えていると思います。少しずつでも積み立てをしたいと思っているが、何がいいのかわからないという方に朗報です!積立時にも受取時にも節税メリットのある「小規模企業共済」を知っていますか?
「小規模企業共済」というのは簡単に言えば「退職金の積み立て」です。毎月決まった金額の掛金(1,000円~7万円の範囲)を払うと、事業をやめたときに退職金として積立金が返ってくる、というものです。個人事業主や中小企業の社長のための退職金共済制度と言えます。
節税ポイント ~掛金を支払うとき~
そもそも税金を計算する際には
収入―経費=所得
所得―所得控除=課税所得金額
課税所得金額×税率=納税する金額
という計算手順を踏みます。そのため、所得控除になる金額が多くなればなるほど課税所得金額が小さくなるので、納税する金額も抑えられるようになるのです。
今回紹介している「小規模企業共済」の掛金として支払った額の全額が、所得控除の対象となりますので、税負担を軽減させることが出来ます。
節税ポイント ~掛金を受け取るとき~
掛金を受け取る方法は3つあり、
①一括受取 ②分割受取 ③一括受取と分割受取の併用 があります。
共済金を一括で受け取る場合には退職所得扱いに、分割で受け取る場合には公的年金等の雑所得扱いとなり、受け取るときも退職所得控除などのメリットがあります。
ただし、共済事由に該当しない任意で解約した場合に受け取った金額は一時所得となり、退職所得控除は受けられません。また、支払った期間が20年未満で、共済事由に該当しない任意での解約の場合には受取額が支払った金額を下回る可能性もあるので注意が必要です(任意解約時に65歳以上であれば、退職所得扱いとなります)。
ですが、現金を残していくというだけではなく、大きな節税効果を得られるという面からみても、とても効果的だと思います。事業主の方が、少しでも退職金の積み立てを考えているならば、是非検討して頂きたいと思います!