理美容業で始める節税対策!⑤ ~損害保険~

損害保険とは、事業が万が一の事故や災害から守るためにかけた保険料のことを言います。
損害保険には火災保険や自動車保険がありますが、美容業でいうと、

・カラー剤でお客様の洋服を汚してしまった
・カラー剤でお客様の洋服を汚してしまった
・店舗の段差でお客様が転んでケガをさせてしまった
・お店に泥棒が入ってお金が盗まれてしまった
・シャンプー台の水漏れ修理のため店舗を休業しなくてはならなくなった

などお店で起こる様々な「万が一」に備える保険です。

この損害保険料(翌年以降1年分)を経費とするためには、以下の3点に注意が必要です。

1 保険の契約内容が「年払い」であること
2 支払った日から1年以内に提供を受ける役務に関わるもの
3 毎期継続して行うこと

1 保険の契約内容が「年払い」であること

原則では1か月分を毎月支払っていくものなので、そもそもの保険契約時に「年払い」でなければいけません。

2 支払った日から1年以内に提供を受ける役務に関わるもの

例えば、12月決算の会社で、12月下旬に支払をした場合
その支払い内容が「翌月1月~12月分」のものであれば、OK
(→支払ってから1年(12ヶ月)以内に提供をうけるものなので)
その支払いが「翌月2月~翌々1月分」のものであれば、NG
(→支払ってから1年以上(13ヶ月)経過してしまうので)
上記のように、支払時期とその支払に対応する期間も経費とするためには重要な要素です。

3 毎期継続して行うこと

損害保険料を経費とするためには、月払いにしたり、年払いにしたりとその方法に継続性がない場合には経費として認められない場合があります。
そのため、毎期継続して同じ方法で処理しないといけませんので、節税効果を得ることができるのは損害保険料を年払いで支払った1年目のみになります。決算期が近づき、利益が出過ぎてしまったので今期だけでも何か節税対策をしたい!という方にはとても有効な節税対策です。

契約期間が1年を超えるものに関しては、事業年度ごとに費用として計上していかなければならないので、直前で取り組むことができる節税対策としては効果があまり期待できないかもしれません。

 

個人事業の場合

また、事業とプライベート兼用の車に関する自動車保険を支払っている、という場合には使用頻度を割合に換算し、料金を区分するようにしましょう。

例)1か月のうちお休みが6日というお店だとします。
6日÷30日×100=20%
となりますので、車の使用割合でいうと事業で80%、プライベートで20%と言えるでしょう。
なので、全額現金で支払、事業とプライベート按分した場合
損害保険料 40,000    現金 50,000
事業主貸  10,000
という仕訳になります。

 

法人の場合

ただし、法人の場合は会社名義の車は、プライベートで使用することはできませんので注意が必要です。

 

個人、法人を問わず損害保険料を経費にすることはできます。
是非、保険内容や料金、使用頻度などを見直して節税に役立てられるように検討してみてはいかがでしょうか。

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